天国的美貌を持つ、19歳のお嬢様探偵シリーズ第1弾なのだ。ミステリィ分野において、我輩が最も大好きな作家である北村薫が17年前に出した『人気シリーズ』だそうである。う~むその割には10年前から重版していないし、入手するのに苦労したし・・・ブツブツ。と思って読んでみたら、ま~ほとんど少女コミックの世界であった。
ミステリィー界に彗星のようにデビューした作家は、実は大富豪の御令嬢。しかも若手編集者を巻き込んで、日常世界に潜む謎を鮮やかに解き明かす名探偵でもあったのだった。お手軽お気楽に読めるミステリィ短編集である。
しかしなんと言うか北村薫の少女趣味もここまできたか、というのが正直な感想。ま~大富豪のお嬢様探偵と言えば、森博嗣のS&Mシリーズ主人公『西之園萌絵』が有名だが1996年が初版。北村薫のお嬢様探偵『新妻千秋』は1991年初版なので、その5年も前に登場している。ということは、大好きな『円紫さん』シリーズと、名作『時と人 三部作』の間で書かれていることになる。その後も相変わらず少女を主人公にした作品ばかり描いているのだから、デビュー当時から筋金入りの少女趣味なのだろう。我輩もそんな北村薫が好きなのだが・・・