『図書館戦争』でブレイクした有川宏2作目の作品。もっとも『図書館戦争』はまだ文庫化されていないので、我輩は読んでいないのだが・・・、ま~売れているという噂だけは知っているのだ。ということで、とりあえず読んでみたのだが、これが意外になかなかの「中高生にもお薦めの」エンターテイメント巨編なのだ。
日本の上空で謎の航空機事故が続発。事故調査の結果、高度2万メートルの空域で発見されたのが、不可思議な生物。やがてこの謎の生き物が、日本だけでなく人類をも巻き込む、未曾有の大騒動になっていく。
ライトノベルとして書かれたようだが、大人が読んでも十分に楽しめる大作。設定は、異種生物とのファーストコンタクトものSF。プロローグは本格的サスペンス巨編を感じさせる出だしで、快調なテンポでストーリーは進む。本格SFなら、異種生物の生態や文化とか、コンタクト方法やコミュニケーションそのものに、主眼が置かれるところ。しかしあくまで主役は2組の男女。女性パイロットとエンジニア、異種生物を育てた男女の高校生のW主役というところもユニーク。これらの登場人物達のキャラがなかなか良く、健全すぎるきらいがあるが、素直に感動できるお話になっている。土佐弁も効果的に使われており、万人に安心してお薦めができる快作なのである。