石田衣良の出世作「IWGPシリーズ」で、なんともう7冊めなのだ。水戸黄門の助さん角さんのように、不良少年の集団「Gボーイズ」と暴力団の幹部「猿」を切り札に持ち、警察の上層部にまで知り合いを持つ若者マコトが主人公。
オレオレ詐欺で荒稼ぎしていた若者が、組織を抜けたがっていた。
女の子が絵画を高額で売りつける商売に引っかかった若者は、マコトに泣きついてきた。
Gボーイズのメンバーが次々と血祭りにあげられた。
長期の連作短編集だと、それこそ水戸黄門のようにパターン化され、マンネリ化してくる。しかしこのIWGPは最新の風俗や犯罪を取り込み、ダイハードの主人公のようなヒーローを活躍させ、最後は事件をスマートに解決し、読者のカタルシスを満足させる。
愛読者の我が輩としては、一つの作品が短すぎる感じがあり、せっかくの面白いアイデアがコンパクトにまとめすぎる感がある。ま~作者としては、下手に間延びした作品にしたくないのだろうが。しかしシリーズが長期化するにつれ、どうしても主人公の力が次第に巨大化していくのだから、だんだん短編では収まりきれなくなっている。
格闘系のマンガやアニメによくある、「力のインフレーション現象」程ではないが、敵役はどうしても強大化する。